涅槃会

令和8年 涅槃会のご案内
開催日程
日時:令和8年2月14日(土曜日) 午後2時より
場所:東香山大乗寺
住所:石川県金沢市長坂町ル10
● 涅槃団子をお渡しいたします
● どなたでもご参加いただけます
● 皆様のご参加を心よりお待ちしております
涅槃図の掛軸について
2月上旬より涅槃図の掛軸を掛けております。どうぞお参りください。
涅槃会(ねはんえ)とは?
涅槃会は、お釈迦様(ブッダ)がお亡くなりになった日を偲び、その教えに感謝する大切な仏教行事です。4月8日の灌仏会(お釈迦様の誕生日)、12月8日の成道会(悟りを開かれた日)とともに、仏教の「三大法会」のひとつに数えられています。日本では奈良時代の天平年間(750年頃)に興福寺で始まったとされ、1200年以上の歴史を持つ伝統ある行事です。
涅槃会の由来
今から約2500年前、80歳になられたお釈迦様は、ご自身の最期が近いことを悟られました。生まれ故郷のルンビニへ向かう旅の途中、インドのクシナガラという地で、沙羅双樹(さらそうじゅ)の木の下に身を横たえられました。満月の輝く夜、集まった弟子たちに最後の説法をされた後、頭を北に、お顔を西に向け、右脇を下にして静かに涅槃に入られました。この姿勢が「頭北面西右脇臥」と呼ばれ、後に「北枕」の由来ともなりました。
涅槃会の開催時期
お釈迦様の入滅日は「旧暦2月15日」とされていますが、現在では寺院や地域によって開催日が異なります。
- 2月15日 ― 旧暦の日付をそのまま新暦に当てはめて行う寺院が最も多く、現在の一般的な開催日となっています
- 3月15日(月遅れ) ― 旧暦と新暦のずれ(約1ヶ月)を考慮し、月遅れで行う寺院もあります。特に雪深い地域では、暖かくなった3月に行うことが多いようです
- 春のお彼岸の頃 ― 旧暦2月15日に近い時期として、お彼岸に合わせて行う寺院もあります
参拝をお考えの方は、事前に寺院の日程をご確認ください。
「涅槃」の意味
「涅槃(ねはん)」とは、サンスクリット語の「ニルヴァーナ」を漢字に音写したもので、「煩悩の炎が吹き消された状態」「苦しみから解放された悟りの境地」を意味します。お釈迦様は肉体的には入滅されましたが、その教えは今も私たちを導いてくださっています。
お釈迦様の最後の教え「自灯明・法灯明」
入滅の直前、弟子の阿難尊者が「お師匠様がお亡くなりになった後、私たちは何を拠り所にすればよいのでしょうか」と問いかけました。お釈迦様は次のようにお答えになりました。
「自らを灯火(ともしび)とし、自らを拠り所とせよ。他を頼りとしてはならない。法(教え)を灯火とし、法を拠り所とせよ。他の教えを拠り所としてはならない」
これが「自灯明・法灯明(じとうみょう・ほうとうみょう)」の教えです。私たちは他者に依存するのではなく、自分自身と仏の教えを拠り所として生きていきなさい、という最後の訓戒でした。
涅槃会は、お釈迦様の命日に、その一生と教えに感謝し、改めて仏教の教えを学び直す日です。故人を偲ぶ法要と同じように、お釈迦様への感謝と追慕の気持ちを込めて営まれます。涅槃会では、お釈迦様の入滅の様子を描いた「涅槃図」を掲げ、最後の教えを記した「遺教経(ゆいきょうぎょう)」を読経し、その遺徳を偲びます。
涅槃図に描かれた動物たち

(お釈迦様を囲んで嘆き悲しむ動物や弟子たちが描かれた涅槃図)
なぜ多くの動物が描かれているの?
涅槃図には、沙羅双樹の下で横たわるお釈迦様の周りに、弟子たちだけでなく、象、虎、猿、鳥、猫など、実に多くの動物たちが描かれています。これらの動物が悲しんでいる姿には、深い意味があります。
動物たちが嘆く意味
1. すべての生きとし生けるものへの教え
お釈迦様の教えは人間だけでなく、あらゆる生命に向けられたものです。動物たちが描かれることで、仏の慈悲が人間のみならず、すべての生き物に及んでいることを表しています。
2. 六道輪廻の表現
仏教では、すべての生命は六道(地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天上)を輪廻転生すると考えられています。動物たちも前世では人間だったかもしれず、来世では人間に生まれ変わるかもしれません。動物たちの姿は、この輪廻の教えを視覚的に表しています。
3. お釈迦様の偉大さの象徴
人間だけでなく、言葉を話さない動物でさえもお釈迦様の入滅を悲しむことで、その教えがいかに偉大で、すべての存在に影響を与えたかを示しています。
4. 平等の教え
仏教では、すべての生命は平等であり、尊いとされています。人間も動物も、同じように仏性(仏になる可能性)を持っているという教えの表現です。
描かれる動物の種類
涅槃図には、象、獅子、虎、猿、鹿、牛、馬、犬、猫、鳥類など、様々な動物が描かれます。中には想像上の動物(龍など)が描かれることもあります。それぞれの動物が涙を流し、嘆き悲しむ姿で表現されています。
涅槃団子について

涅槃団子とは
涅槃団子は、涅槃会の際にお供えされ、参拝者に配られる団子です。この団子はお釈迦様の御遺骨である「仏舎利(ぶっしゃり)」を模したものとされています。お釈迦様が入滅された後、仏舎利を巡って争いが起きないよう弟子たちに平等に分配されたという故事にならい、涅槃会では参拝者の皆様に涅槃団子をお配りしております。
五色の意味
涅槃団子に用いられる五色(緑・黄・赤・白・紫)は、お釈迦様の御身体そのものを表しているとされています。
- 緑(青)― お釈迦様の毛髪の色。心乱れず穏やかに生きる「禅定」を表します
- 黄 ― お釈迦様の身体(肌)の色。揺るぎない「金剛」の性質を表します
- 赤 ― お釈迦様の血液の色。慈悲の心で人々を救う「精進」を表します
- 白 ― お釈迦様の歯の色。煩悩を清める「清浄」を表します
- 紫(黒)― お釈迦様の袈裟の色。耐え忍ぶ心「忍辱」を表します
また、仏舎利が五色に輝いていたという言い伝えもあり、五色の団子をいただくことは、お釈迦様の教えを身体に取り入れることを意味しています。
涅槃団子の功徳
涅槃団子をいただくことには、以下のような意味があるとされています。
- お釈迦様のご加護を受け、無病息災を願う
- 家族の健康と安全を祈る
- 厄除けや福を招く
- お釈迦様の御身体(仏舎利)を象徴的にいただき、教えを身体に取り入れる
当日は参拝者の皆様に涅槃団子をお渡しいたしますので、ぜひお持ち帰りいただき、ご家族でお召し上がりください。
アクセス
東香山大乗寺
〒921-8114 石川県金沢市長坂町ル10